sfkanbun.styの設定 #
訓点資料用スタイル・ファイル(kunten2e.sty)は、 upLaTeXであれば使えるが、 LuaLaTeXで使えない。このスタイル・ファイルで 作成した文書ファイルもある。
sfkanbunパッケージ (漢文sfkanbun.sty)は、
漢文の訓点文の組版(藤田眞作著「入門・縦横文書術」所載)のものだが、 LuaLaTeX対応させるパッチがでている。
そこで、kunten2e.styでよく利用するマクロと同機能 sfkanbun.styのマクロを対応させて、TeXのソースファイルの 変更を最小限とすることにした。
双行 #
双行とは割注のことである。
kunten2e.styでは、次のように入力する。
\sougyou{右行}{左行}
sfkanbun.styでは、多行割を用いる。
\tagyobox{項目1 \\ 項目2 \\ ...}
割注は、項目1と項目2とで十分なので、次のような コマンドを定義しておく。
\newcommand{\sougyou}[2]{\tagyobox{#1 \\ #2}}
副双行 #
副双行とは、双行中にさらに双行を作るものである。 kunten2e.styでは次のように入力する。
\hukusougyou{右行}{左行}
これは、sfkanbun.styの複多行割で対応できる。
\fukutagyobox{項目1 \\ 項目2 \\ ...}
副双行は、項目1と項目2とで十分なので、次のような コマンドを定義しておく。
\newcommand{\hukusougyou}[2]{\fukutagyobox{#1 \\ #2}}
送り仮名、返り点 #
sfkanbun.styの\kundokuが便利である。
\kundoku[制御]{親文字}{ルビ}{送りがな}{返り点}[肩返り点](句読点)
(句読点)はオプション。
ルビ #
ルビを使うマクロはいくつかものがある。 いろいろ試したが、luatexja-ruby.styを 使うことにした。
\ltjruby[⟨option⟩]{親|文|字}{おや|も|じ}
\rubyという別名も定義されている。
経緯はわすれたが、\ukunというコマンドを 定義してルビを付けていたので、次のように して元のファイルの書き換えをしないようにした。
\newcommand{\ukun}[2]{\ltjruby{#1}{#2}}
\ukunを\rubyに一括変換してもよい。